鍼灸への想い

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生い立ち

りさ鍼灸院の大久保莉沙(おおくぼりさ)です!わたしは1989年に漢方薬局を経営する両親の元に次女として生まれ神戸で育ちました。

ちょうどわたしが生まれた頃、父は死に物狂いで漢方の勉強をやり直していた時期で、わたしが3歳ごろまでほぼ顔を合わせることがないほど勉強に没頭していたそうです。

ある日父と2人でスーパーに出かけた時に「このおっちゃん誰や?」と不信そうな顔で父を見上げていたとかいないとか笑(今はとても仲良しです!)

鍼灸との出逢い

そんな家庭で育ちわたしが中学生になったころ、父が大きな段ボール箱を重そうに抱えてリビングに入ってきました。

中をのぞくとラベルに手書きで「ホジュン」と書かれたVHSが大量に入っていたんです。
許浚(ほじゅん)は当時韓国でメガヒットした医療ドラマで、わたしも例にもれず父と共にドはまりしました。

その中のシーンで鍼灸治療の場面がたくさん出てくるのですが、これが今後のわたしの人生を左右します。

物語の中で脳卒中の患者に鍼をするシーンがあるのですが、ところかまわず打つのではなく、見極めた数か所に鍼を打つというプロフェッショナルな技に感動して、何度も巻き戻して見ていたのを今でも覚えています。

介護現場での体験

高校生の頃は福祉の勉強をし、学生のうちにホームヘルパーの資格を取りに行きました。
取得のために施設での実習があったのですが、そこで体験したのはなかなかハードなものでした。

完全寝たきりのおばあちゃんの自宅に訪問し排便したおむつを替えたり、お風呂に入るのを嫌がるおばあちゃんに手を嚙まれながら入浴介助をしたり、ずっと嘔吐しているおじいちゃんの背中をさすったりしました。

想像していた何倍も介護の現場は大変だということ、そしてたった数日ですが介護の現場に携わったことで
自分になにかできることはないだろうかと考えるようになりました。

祖母へ抱いていた複雑な気持ち

話は変わりますが、わたしの母方の祖父母は奈良で老々介護をしていました。祖母が脳梗塞で半身不随になり車いす生活を余儀なくされたからです。

左から祖母、わたし、姉

会うたびに祖母は、来てくれてありがとうなぁとわたしの手を握って泣いたり、動かない自身の手をたたいて怒ったりと、子どものわたしが見ても情緒があまり安定していない様子でした。

祖母と会った後は手足が自由に動かせるって幸せなことやねんなぁという感謝の気持ちと、今思えば自分にはどうにもできない悲しい思いで帰り際はいつもどんよりとしていました。

鍼灸師になる決意

そんな祖母と日々臨床の現場に立つ両親の背中を見て育ったわたしは、高3で進路を決めるとき介護福祉士と鍼灸師で迷いました。
しかし、あの時見たジュンのようになりたい!両親のように多くの患者さんを元気にしたい!と鍼灸師の道に進みました。

ですがなんとわたし鍼灸師の学校に入るまでちゃんと鍼灸院に行ったことがなかったんです(なんでやねん

なので入学してからはいろんな鍼灸院に治療を受けに行きました。

ですが困ったことに、治療の帰り道に必ずと言っていいほど気分が悪くなるんですね。
ひどい時には電車でふらふらしてその場に座り込んでしまうほどでした。

実技授業の後も決まってしんどくなり、次の授業中には寝ていました(何しに行ってんねん!)

あれ?これ大丈夫?ホジュンになれる?と思っていたころ、北辰会という団体に出会いました。

北辰会との出逢い

なんだか仰々しい名前だなぁと思いながら、当時在籍されていた先生の院を尋ね治療を受けたのですが、なんと治療を受ける前に1時間の問診、そして舌、脈、お腹や背中、手や足のツボをみっちり調べたった1本の鍼をしてくれたのです。

これだけ色々聞いて
一本かーい!とつっこみたくなるところでしたが、

鍼を受けている間にぶわーっとからだの巡りがよくなるのを感じました。
え!これはいつもの治療と全然違う!なんだこれは!これならしんどくならないかも!ととても興奮し

肝心の治療後はどうだったかというと、やっぱり気分が悪くなりました←おい!

ですが2診目にそれを伝え別のツボに一本さしてもらったところ、たった一本の鍼なのにものやっぱりすごくすっきりして気分も全く悪くならなかったんです。

鍼って一本で効くんや!
現代版ホジュンや!

と当時の自分はとても衝撃を受けました。
同時に先生はわたしのように敏感な人にはよくツボを吟味し丁寧に鍼を打たなければならないと教えてくれました。

鍼は痛い場所にするもの
たくさん刺せば効果は上がるもの


そう思っていたわたしは目からうろこでした。

それからすぐ北辰会に入会し、輝鍼灸院の原先生の下で10年も下積み時代をお世話になり、様々な疾患の患者さまと出逢い、わたし自身も治療の経験を重ねました。

なんとわたしの初めての患者さんは今もりさ鍼灸院に通ってくださっているんですよ!(自慢

勉強会中の風景

これまで北辰会で教えていただいた医療に対する想いや技術には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
その学びをしっかり生かしつつ、今後はさらに幅広い分野の知識や技術を学び自分自身の可能性を広げていきたいと思っています。

わたしの掲げる想い

大久保 莉沙

私ね、りさ鍼灸院に来てくれる方になってほしい姿があるんです✨


それは、心も体もふわっと軽くなって、「まぁ、なんとかなるか!」って柔らかく考えられる人になること。

ガチガチに頑張りすぎて、いつの間にか自分のことを後回しにしてる人、いませんか?
気づいたら体がしんどい、心がしんどいってなってる人。そんな人にこそ来てほしいんです。

りさ鍼灸院では、ただ体を整えるだけじゃなくて、心がふっと軽くなるような時間を一緒に作りたい。
「私、こんなふうに生きてもいいんだ」って思える瞬間を見つけてほしいんです。

私自身、昔は心もからだも緊張してばかりでパニック障害にも苦しみました。
でも鍼灸と出会って少しずつ柔らかくなれて、今では「まぁ大丈夫」って思えるようになったんです。

だからこそ同じように自分らしいペースで生きられる人がもっと増えたらいいなって思っています。
そんなお手伝いができたら、私も本当にうれしいです!

あなたも一度、自分の心と体をふんわり緩めてみませんか?ここでお会いできる日を楽しみにしています。

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