わたしが育毛鍼灸を始めた理由

大久保 莉沙

こんにちは!神戸市東灘区のりさ鍼灸院です!

当院では2025年12月より髪のボリュームに悩んでいる方の施術を行っており、
現在計7名の方がモニター募集に手を挙げてくださっています。

今日は、私が髪に悩まれている方の力になりたいと思った経緯を書こうと思います。

目次

全身脱毛症のAさんとの出会い

今から8年ほど前、全身脱毛症のAさんという女性を診る機会がありました。
髪だけでなく眉・まつげ・体毛すべて抜け落ちる病気です。

西洋医学的にはもう手立てがなく、当時漢方を服用されていたので、鍼灸でも何かできることがないかと紹介していただきました。

Aさんは静かで控えめな方で、ふとした瞬間に見せてくださる笑顔がとても印象的でした。

いつもウィッグの上に可愛い帽子をかぶっていて、その姿からこのお悩みと長く向き合ってこられたことが伝わってきました。

当時の私は、たくさんの患者さんたちが来られる先生のもとで働かせていただいており、休みの日に自分の患者さんを診るという生活を送っていました。

Aさんはとても真面目に鍼灸を受けてくださいましたが、髪が生えてきた!と思ってもまた抜けるの繰り返し。

文献を読みあさり、先輩に相談し、できる限りのことをしたつもりでしたがなかなか思うような結果は得られませんでした。

その後、わたしの産休期間を含めてなんと約5年間もAさんを診させていただくことになったのです。

大阪から神戸へ拠点を移した後も大阪から通ってくださっていましたが、しばらくしてご家庭の事情で中断されることになりました。

最後にいただいたメールには、

「精神的なつらさがだいぶ楽になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。」と書かれていました。

髪の問題以外の症状についてはお力になることができましたが、Aさんの髪を生やすことができなかったという罪悪感はそれからずっと心に残りました。

髪の悩みが心に与える影響

それから数年後、ずっと薄毛に悩んでいた父がウィッグを作ろうとしていることを知りました。

「そこまで悩んでいたんだ…」

近しい人が真剣に苦しんでいる姿を見て、男女問わず髪の問題が心をどれほど蝕むかを改めて突きつけられました。

その時Aさんの姿が浮かびました。

「もう一度髪に悩む方と向き合いたい」
「今度こそ、自分にできるアプローチを増やしたい」

そう思い、今年から育毛メニューを取り入れることにしました。

実際に「髪に悩みはありますか?」と尋ねるとこれだけリアルな声が返ってきました。

・家系的にみんな髪が薄いから、自分もそうなるんじゃないかと不安になる
・エレベーター内のカメラに映った自分の頭を見て、思っていた以上に薄いと感じた
・髪の分け目から地肌が見えていて、目立つのが気になる
・前髪のボリュームがなくなり、全体的にぺちゃんとしてきた
・家族から「髪が薄くてかわいそう」と言われた
・増毛パウダーを使っているけど、上から見られた時にバレていないか気になる

正直、これほど多くの方が髪のことで悩んでいるとは思っていませんでした。

これらの声を聞くたびに、
8年前に診させていただいたAさんのことを思い出します。

あの頃の私は、鍼だけで何とかすることしか考えていませんでしたし、鍼以外の選択肢を私は持っていませんでした。

もしあの時、体の内側だけでなく外からのアプローチも含めて一緒に考えることができていたら…。

そう思うと、これは絶対に私がやるべきことだ!とメラメラと希望が湧いて、育毛鍼灸を積極的に行っている先生の元へすぐ学びにいきました。

そしてモニター募集を行ったところ、既存の患者さまたちからぜひ!と手を挙げいただいたという経緯になります。

髪のことが少し気になりだしたなら

当院では、鍼灸に加えて育毛用美容液、そしてシャンプーや養毛剤などのホームケアを組み合わせながら、その方の状態に合わせたケアを行っています。

髪のこと、まだもう少し先でいいかなと思っている方も多いと思います。

でも実際には、少し気になり始めた今こそが、一番選択肢の多いタイミングでもあります。

髪のお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。

この記事を書いた人

「しんどいの、もう当たり前にしなくていい」
心も体もガチガチな人がふっと力を抜けるように、ゆるみを届けたい鍼灸師。

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